ドゥブロヴニクはクロアチアの最南端に位置する街。
と、いうことはその先には別の国があるということ。
その国がモンテネグロ。
あまり認知度はないかもしれないけど、元はユーゴスラヴィアの一端を担っていた国。
ユーゴが解体しても、セルビア・モンテネグロという名で少し前まではセルビアとの連合していた国。
2006年にできたまだ新しい国です。
ちなみにモンテネグロとはイタリア語で、黒い山という意味。
イタリア語がわからなくても、「モンテ」がマウンテン的な語で、ネグロがネグロイドとかニグロ、みたいな黒を表す言葉なんだろうと思うと、理解できるからおもしろい。
ちなみにモンテネグロの国旗は、かっこいいのでお気に入りです!
そのモンテネグロにはあまり観光要素は少ない。
でも世界遺産は2つあって、小さな国ながらもにぎわっているのです。
クロアチア・ドゥブロヴニクにいた我々は日帰りでのモンテネグロ行きを敢行しました!!
向かったのはモンテネグロの唯一の観光地とも呼べるようなコトル。
登山家は「そこに山があるから」山に登るように、地理学科は「そこに国があるから」行くんですね。
なんかかっこいいぞ!!!
ドゥブロヴニクをバスで出発。
モンテネグロ行きのバスはあまり本数がない。
帰ってくるときもしかりで、必然的に時間が決まっちゃって、あんまし長い間はコトルにいれなかった。
しかも日曜だからか、バスが遅れて来て、結果的にコトルには1時間半程しかいれませんでした。
直通バスでクロアチアからモンテネグロへ国境を越える。
相変わらずクロアチアはスタンプがなかったけど、モンテネグロはスタンプがあったから嬉しい!!

車窓からの景色はとてもすばらしい!!!
まさに「黒い山」といった感じで、岩肌が多く、そのまま山が海まで続いてる。
バスは山が海へ入る、その海岸線を通っていって、なかなか楽しい。
湾が多くて、船が多く見たり、なかなか道もくねくねしてた。
モンテネグロ・コトル。

ここはアドリア海の港町。
世界遺産にも登録されているその旧市街は、ドゥブロヴニクを小さくした感じ。
カモメが飛んでたり、こっちも魔女の宅急便の舞台って言ってもいい感じの雰囲気。
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今までの先進国的なヨーロッパにはなかったような、ちょっと途上国を思わせる青空市場があった。
アジアでたくさん見てきた市場に似てて、懐かしい感じ。
モンテネグロの独立物語は実はとってもセンシティブ。
モンテネグロはセルビアと仲がよくて、戦争をして独立を勝ち取ったわけではない。
モンテネグロの国民投票によって独立が決まった国。
1991年に旧ユーゴが解体してからも、宗教的にも近いセルビアと共に、ユーゴスラヴィア連邦としてこの二つは残った。
しかし、その後セルビアがコソヴォ問題で世界から非難を受け、NATOから爆撃を受けます。
このことから、モンテネグロでも独立志向が生まれてくる。
それを嫌がったセルビアは、ユーゴスラヴィア
連邦から、セルビア・モンテネグロとしての
国家連合へ変更します。
ここで、ついにユーゴスラヴィアは世界地図からなくなりました。
その後も、モンテネグロで独立志向が高まっていき、国民投票へ。
独立派は「独立すれば早期にEU加盟できる。経済が潤う。」と言い、
残留派は「早期のEU加盟はできないし、人口が少ないからきっと立ち行かなくなる。このままセルビアと一緒のほうがいい。」と言いました。
独立に必要だったのは55%の賛成。
そして、なんと独立に賛成だったのは55.5%。
この0.5%でモンテネグロは独立したのです。

モンテネグロのコトルは「コトルの自然と文化-歴史地区」として世界遺産に登録されてる。
もともとは海洋都市として発展していて、12世紀から街が続く古都。
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街の雰囲気は結構お気に入り。
旧市街は1時間もかからないで全部見れるぐらいの小ささ。
ドゥブロヴニクみたいに観光地化はあまり進んでいなくて、奥に進めば洗濯物が実に絵になるいい景色。
のんびりできるいい古都でした。
今度はぜひ滞在したい。

ここで久しぶりに見た物乞い。
結構オレは衝撃だった。
いままで普通に見てたヨーロッパの白人が、ここでは赤ちゃんを抱いて道に座ってお金をくださいと言っている。
この貧しいヨーロッパ人というのがなかなか衝撃だった。
スロヴェニア、クロアチアは結構ヨーロッパと変わらなかったからあまり感じなかったけど、やっぱり旧ユーゴは貧しい国が多いよう。
クロアチアから国境を越えた少しの間なのに、この差。
「ああ、貧しい国に来たのか」となんだか国境の傷というものを実感してしまった。
物価は確かにクロアチアと比べて、だいぶ安い。

所々でこうやって女の子が道端でネックレスやらをつくってます。
ここでびっくりしたのが、「1ユーロ」と書かれている看板。
この子達はみんな自分でつくったものを売っているのです。

はたから見たら欧米人観光客と大して見分けがつかないのに、描いた絵だったりを売っているんです。
ちょっとこれも衝撃だった。

はたから見たら欧米人観光客と大して見分けがつかないのに、描いた絵だったりを売っているんです。
ちょっとこれも衝撃だった。
行ったのが日曜だったから、学校が休みでこうやって少しでも家に、と売っているのか。
本当のところどれぐらい貧しいのか、本当はそこまでではないけど、観光客相手に売ってるだけなのか。
確かなところはわかりませんが、女の子が自分でつくったものを売っていたのは、目にした事実です。
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コトルは「いい古都」と呼べる、とてもいい街でした。
観光地のガツガツした感じもないし、あくまで生活する街でありながら、それでも観光地であるといった感じ。
それに港町特有の、カモメと船と潮風を感じられて、とてもよかった。
今回は日帰りだったけど、今度来るときにはぜひ、一泊して、時間に縛られることなくのんびり滞在したいなと思える街でした。
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最近またちょっとランキングがいい感じです。ちょっとだけ。
さあさ、もうちょいでモロッコからスペインに向かいます。
一言:モロッコ昼は30度、夜は15度・・・。
安宿の屋上で隣のいいホテルのwifi泥棒してるけど、寒さが身に染みる・・・。
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